血海のノアを読んでみた感想（ネタバレ注意）

血海のノアは里見有さんが描くホラーサスペンス漫画で、コミックが竹書房から2巻まで発売されています。

豪華客船に乗り込んだあかり達一家。国内ツアーを楽しむはずが、その船は実は吸血鬼たちに支配された船だった。逃げ場のない海の上で吸血鬼たちの手によって乗客が一人、また一人と殺されていく……。

冒頭、椅子に座って何かを待っている西洋風の成人男性３人の前に、蓋をした大きなお皿を運んでくるメイド風の女性が現れます。「大変お待たせ致しました」と言って蓋をあける、とそこには目隠しをされ手足を縛られた着物姿の日本人風の女性が眠りについていました。

『んっ、何だろう』と思って読んでいたところにメスを手にする男性の姿、嫌な予感……。

サクサクっと耳を切り落とし、チウッと血を吸った後女性に筒を突き刺して血をコップに注ぎ、「乾杯」。

……「乾杯じゃないでしょ！」と突っ込みを入れたくなるような残酷シーンからいきなり始まるこの漫画、緻密描写のグロテスクものかなっとも思ったのですが、それにしてはきれいであっさりした絵柄で画風はグロテスクホラー系とはちょっと違う第一印象を受けました。

場面は変わって海の上を進む豪華客船。さっそうと登場したのは、超美人ではなくごく普通の、でもそこが可愛いと感じさせるような中学生か高校生ぐらいの女の子、「あかり」ちゃん。

よし、読もう！笑

最初のグロシーンには驚かされますが、その後序盤はさらさらっと快適に読み進めてしまうのは、絵柄とキャラクターの影響と思います。

この漫画、さわやかなストーリーかと思わせるようなさっぱりとした絵柄なので、書き込みが多すぎて濃い画風は読んでて疲れる、という人には丁度いいと思います。

それとキャラクターがいいです。キャラの個性がこれまたさっぱりしていて、くせが強くないのにちゃんとキャラがたってます。テキト－な感じのあかりのお父さんやチャラいカケル、死んだ魚のような目をした無口で無表情のあかりの弟のゆずるなど見てて楽しいキャラ達が出てくるので、思わずページが進んでしまいました。

ストーリーの方はサスペンス色が今のところ強い感じです。豪華客船に乗っている会員達はいったい何者なのか、１巻ではショッキングな終わり方をしてしまうけどその後どうなるのか……。

ショッキングなシーンから始まり、謎の多い「血海のノア」、グロシーンが駄目な人にはちょっとおすすめ出来ませんが、ただ怖がらせるだけではない、ストーリー的にも楽しみなサスペンスホラー漫画として、今後も目が離せません。

( ᵕᴗᵕ )ﾍﾟｺﾘ

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